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ご案内やご報告
Progress in the work
岐阜県 美濃市
健康文化交流センター(みのエネプラザ)
館内照明用 手すき和紙タペストリー 制作中!
美濃市が現在建設中の公的施設館内に設置予定の美濃和紙を利用した照明を制作しています。
市民の方々が漉いた紙を繋ぎ、新しい建物のシンボルとして常設することを目的に企画から制作、設置まで当工房も協力させていただいております。
2020年9月には、美濃市主催のもと美濃手すき和紙協同組合等のご協力により一般の方々を対象にした手すき和紙制作のワークショップも実施し、それと併せて美濃和紙職人の方々からご提供いただいた数種類の和紙を材料に制作作業を進め、2021年1月中に完成、設置完了の予定です。(施設の本格運営は2021年4月からとなっています)
コロナ禍という想定外の状況でワークショップは一旦延期となり、見通しが立たない時期もありましたが、各方面のご尽力により実施の運びとなりました。
人数を限定した上で行ったため、ワークショップによる材料づくりは目標の数量には及びませんでしたが、多くの職人の方々のご協力もあり多彩な表情の和紙を集めることができました。
そのような背景から、より「つなぐ」ことの意味が強まるように感じています。
私自身、今だからこそ「みんなでつくる」1つの手段としてこの取り組みが貴重な体験になった…と言うのはちょっと大袈裟かもしれませんが、市民の方々にもそれに近い何かを感じていただければ幸いです。
本来であれば和紙を継ぐ作業もワークショップを実施しながら進める計画があったのですが、そこは断念し、今回サポートをお願いした手すき和紙職人の寺田幸代さんと共に仕上げ作業を実質2人でコツコツと進めております。
この企画を練り始めたのが2018年の春先あたりで、これまで当然の事ながら紆余曲折あり、一筋縄ではいかない任務でしたが、いよいよ大詰めです。
年明けには設置の段取りに入ります。
特に凝った造形要素はありませんが、素の和紙が光を透したり影を作り出したり、空気の動きでなびいたりすることを念頭に、美濃判サイズで約1500枚分の和紙を継いで173本のタペストリーとしてまとめたものを吊り下げます。
今回私も和紙のことについて本当に多くのことを学ばせていただきました。
また、美濃市民の方々の団結力にとても感心した次第です。
完成後は再び詳しくお伝えできればと考えています。